くすぶりOL日記

いつの間にか母になった30代OLが仕事や子育て、ファッション、アラサー友達の生態などを気ままに綴ります

マタニティマークについて考える

さて、しばらくブログの更新が滞っていたが、ネタ切れに苦しんでいた訳ではない。実は夏に妊娠が発覚し、引越しの準備やつわりで大わらわだったのである。
安定期に入り、無事落ち着いてきたので、妊婦らしいテーマで久々の更新を試みたい。

ということで、マタニティマークについてである。お馴染み「お腹に赤ちゃんがいます」と書かれたあのキーホルダーを、私も区から受け取った。
これをつけたからといって、東京の人間は冷たいから席なんて譲ってもらえないだろうと思っていたが、案の定ほとんど譲ってもらえない。マタニティマークを付けて毎日片道1時間の通勤を繰り返し早2ヶ月強。席を譲られたのはたったの3回である。どうせそんなことだろうよ。

今は安定期に入ったが、つわりの時期、特に朝は気持ちが悪く、1時間立ちっぱなしなのはそれなりにしんどかった。さらに、座れないのはまだ良いとして、電車が混んでいて手すりや吊革にもつかまることができず、自力でバランスをとらなければならないのは、なかなかしんどい。これからどんどんお腹が大きくなるが、どこまで耐えられるか、超スパルタのバランス感覚テストを毎日受けているようなものである。今、私がこなしている業務の中で、「通勤」が一番のハードタスクであることは間違いない。せめてどこかにつかまらせてくれ。

そもそも朝は電車が混みすぎているのではないか。私の使っている沿線は、各駅以外はドアが閉まらないレベルで混んでおり、毎日駅員さんが乗客をぎゅうぎゅう押してやっとドアが閉まるレベルだ。私の乗っている各駅停車も、マタニティマークが見えないレベルに混んでいる。妊娠が発覚してから通勤時間を後ろにずらしたのに、だ。小池都知事の時差ビズはどこに行ったのだろう。希望の党のことはいいからまずは目の前のこの満員電車をなんとかしていただきたい。

そんな不満を抱えながら通勤していたある日、twitterで驚くべき投稿を見かけた。マタニティマークが幸せ自慢に見える。不妊治療を受けている人が見たら気の毒だし、あんなマークを考案した人の気が知れないというのである。マタニティマークが自慢とな!私はたまげた。
たとえば、「私は年収1000万超えです」とか「こう見えて東大法学部卒です」などと言ったらいかにも自慢だが、「私は妊娠中で体調が悪いので、できれば席を譲ってください」という意思表示、これが自慢に聞こえるだろうか。何とも信じがたい。

しかし、一年に生まれる子どもの数が100万人を切っているこの日本では、それだけ妊婦が貴重な存在になってきているということなのかもしれない。
そんなことを思いながら実家に帰ったら、母からはマタニティマークは危険だから外したほうがいいと言われた。それを付けていると妊婦だということがひと目でわかり、悪意ある人からお腹を蹴られるなどの被害に遭いやすい、というのだ。

マタニティマークをつけても、どうせ席を譲ってもらえないし、時には自慢だと言われるし、挙げ句の果てには妊婦だと思って悪意ある人に狙われるのであればやっていられない。そこで最近はマタニティマークを付けるのをやめてしまった。
マタニティマーク一つとってもなかなか悩ましい今日この頃である。